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高円寺で技術と芸術の粋としての本を考える

CreateArk 高橋 克典 様

自己紹介

「本を作る」ということは、技術と芸術の両方に関係します。執筆された原稿は、編集者の手に渡り、編集・校正・校閲がなされます。読者からは見えずらいですが版面や表紙を設計・組版を行う人もいます。このように製本に至るという一連の過程で、多くの職人の手をわたり、各々の審美眼に適うように少しずつ育て上げられます。
私は専門の数学を研究しつつ、3DCG・数式組版などの計算に基づく芸術表現を学んできました。こういう背景もあり、技術と芸術との接点にありたい、本を作ることに関わりたいと考えるようになりました。いまは研究開発に近い領域でチームで受託開発を進めながら、理数系、特に数学に背景があることを活かした本とのかかわり方を模索しています。高円寺という本に関わる人が行き交う街から刺激を受けつつ、本の街商店会を通して微力ながら還元できたらと考えています。

好きな本、作家

岩永恭雄先生と佐藤眞久先生が著した『環と加群のホモロジー代数的理論』は、学部生の頃によく読みました。環論という分野の基礎を丁寧に記述した良書で、これを足掛かりにより進んだ内容に取り組んできました。
また、Donald E. Knuth の『TeXbook』は、著者が自身の出版物を綺麗に出版するために開発した TeX に関する手引書ですが、開発に先立って1970年代から80年代にかけての数式に関わる組版事情を詳しく調査したという経緯もあり、技術の観点から本を見る上で大変面白い読み物だと思います。

何か一言

高円寺を通して、本を作ることに関わっていきたいです。

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